
一言で言うと、
津田沼駅のまわりでは、1970年代に開業した大きな商業施設が、2023年から2025年にかけて相次いで閉店しました。
南口のモリシア跡は、超高層ビルの再開発が一時中断しています。かわりに2028年秋ごろから、低い階だけ営業を再開する予定です。北口のパルコ跡は、いまは広場と駐車場になっていて、これから開発の中身が決まっていく段階です。
家を選ぶときは、計画の「段階」と時期を、市や事業者の発表で確かめておくと安心です。
なぜ津田沼で再開発が進むの?
津田沼駅は、JR総武線と、すぐ近くの新津田沼駅(京成松戸線)が使える乗り換えの駅です。駅のまわりは習志野市と船橋市にまたがっていて、1970年代から大きな商業施設が集まる買い物の街として知られてきました。
ところが、その商業施設の建物が古くなり、閉店が続きました。
- 津田沼パルコ(北口):1977年に開業し、2023年2月に営業を終了(船橋市)
- イトーヨーカドー津田沼店(新津田沼駅の近く):1977年に開業し、2024年9月に閉店(WWDJAPAN)
- モリシア津田沼(南口):1978年に開業し、建物が古くなったため2025年3月末に閉館(Impress Watch)
閉店した場所をどう建て直すかが、いまの津田沼の再開発です。ただ、建築費が大きく上がっていることもあり、計画は思ったとおりには進んでいません。
地図|再開発の場所

出典:国土地理院ウェブサイト(淡色地図)をもとに千葉すまいラボ作成。位置はおおよその位置です。
①は南口のモリシア跡、②③は北口のパルコ跡と津田沼ビート、④は新津田沼駅の近くの旧イトーヨーカドーです。①は習志野市、②は船橋市と習志野市にまたがり、③は船橋市にあります。
南口|モリシア跡の再開発は一時中断

津田沼駅南口の旧モリシア津田沼。再開発の計画地はこの一帯です(※イメージ)
📌 津田沼駅南口の再開発(2026年10月時点)
決まった計画:2024年10月に都市計画決定。約3.4haに、地上52階・高さ約187mのビルを建てる計画で、劇場(文化ホールの建て直し)、お店、住まい、オフィスが入る予定だった
一時中断:2025年5月、事業者の野村不動産が、建築費などの見通しが立たないとして一時中断を市に伝えた
部分再開:2026年3月、旧モリシアを2028年秋ごろから約10年間、地下1階〜地上2階を中心に営業を再開する方針が示された。再開発そのものはやめないとしている
文化ホール:2023年4月から休館中。2028年度中の再開を予定
営業を再開するのは低い階だけで、レストラン棟とオフィス棟は対象外です(Impress Watch)。再開している約10年の間、超高層ビルの再開発は中断したままになります。
南口は、閉館から部分再開までの3年以上、駅前の大きなお店がない状態が続きます。習志野市長は、一時中断について「非常に残念」とコメントしています(Impress Watch)。
北口|パルコ跡は広場に。開発の中身はこれから

北口の津田沼ビート(旧パルコB館)。パルコA館の跡地とあわせて、開発の対象になっています(※イメージ)
📌 津田沼駅北口の開発(2026年10月時点)
場所:パルコA館の跡地(約2,800㎡)と、営業中の津田沼ビート(旧パルコB館、約4,000㎡)
事業者の案:お店、オフィス、住まい、広場などをつくる。災害のときの待機場所や、24時間使えるエレベーターも提案されている
決まっていないこと:建物の高さは「検討中」と市が説明している
これから:2026〜2027年度に、住民説明会や都市計画の手続きを、船橋市と習志野市で同時に進める予定
いまの使い方:2026年10月1日、跡地に広場と駐車場・駐輪場「ツダヌマ エキマエ ATOCHI」がオープン。開発の工事が始まるまでの暫定の使い方
船橋市の都市計画審議会の資料では、この開発に「特定街区」という制度を使う案が示されています(船橋市)。広い空き地をとるかわりに、いまより大きな建物を建てられるしくみです。
ATOCHIの広場は約1,100㎡で、テントや人工芝、ベンチが置かれています(Impress Watch)。北口の駅前に、ひと休みできる場所がひとまず戻ってきた形です。
新津田沼駅側|旧イトーヨーカドーはイオンモールに

新津田沼駅と、旧イトーヨーカドーの建物に開業したイオンモール津田沼South(※イメージ)
📌 新津田沼駅のまわり(2026年10月時点)
イオンモール津田沼 South:旧イトーヨーカドーの建物に、2026年3月に開業。食品スーパー、飲食店、映画館などが入る。もとからあるイオンモールは「North」に名前が変わった
ミーナ津田沼:2026年1月から一時閉館し、10月16日にリニューアル開業の予定。ユニクロやGUなど19店が入る
こちらは、建て替えではなく今ある建物を使い直す形で、すでにお店が戻っています。イオンモールは南北2館あわせて約130の専門店になりました(トラベル Watch)。
駅ごとの暮らしについては「新津田沼駅の住みやすさ」でくわしく紹介しています。
買い物はどう変わった?
閉店が続いたことで、駅のどちら側に住むかによって、ふだんの買い物の便利さが変わっています。
| 場所 | いまの様子(2026年10月時点) |
|---|---|
| 北口・新津田沼駅のまわり | イオンモール津田沼のNorthとSouth、ミーナ津田沼、津田沼ビートが営業。食品も日用品もそろう |
| 南口 | モリシアの閉館で、駅前の大きなお店がない状態。2028年秋ごろに低い階の営業が再開する予定 |
南口側に住む場合は、2028年秋までは北口や新津田沼駅の方へ買い物に行くことになります。駅をまたぐ移動が毎日になるかどうかは、住む前に一度、実際に歩いて確かめておくとよいでしょう。
住まい選びで確かめること
津田沼のように、計画が中断したり、中身がこれから決まったりする場所では、「何ができるか」よりも「いまどの段階か」を見ることが大切です。宅建士の立場から、家を選ぶときに確かめておきたいことをまとめます。
住まい選びのチェックリスト
✅ 計画が「構想」「都市計画決定」「着工」のどの段階かを、市のページで確かめる
✅ 「完成は◯年」という情報は、いつの発表かを見る(古い予定のまま広まっていることがある)
✅ 南口と北口のどちらで、ふだんの買い物をすることになるかを歩いて確かめる
✅ 窓の向きに、将来大きな建物が建つ余地があるかを地図で見ておく
✅ 重要事項説明で、近くの都市計画について説明を受けたら、気になる点はその場で聞く
津田沼南口の再開発は、2023年の発表のころは「2031年完成」と伝えられていました(乗りものニュース)。いまは中断しているので、この予定はあてになりません。計画は変わることが多いので、最新の情報を確かめることが大切です。
まとめ|津田沼の再開発は「段階」で見る

津田沼駅のまわりでは、パルコ、イトーヨーカドー、モリシアが相次いで閉店し、その跡地の使い方がいまの再開発です。
南口のモリシア跡は超高層ビルの計画が一時中断し、2028年秋ごろから低い階の営業を再開する予定です。北口のパルコ跡は広場になり、開発の中身はこれから決まります。新津田沼駅の近くでは、イオンモールやミーナにお店が戻っています。
家を選ぶときは、計画がいまどの段階かと、ふだんの買い物をどこでするかを確かめておくのが、いちばん確かな備えになります。